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アマゾンの民具 / 著者・山口吉彦、写真・山本康平 / 八燿堂
¥3,080
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伊藤まさこ / 白いもの
¥1,528
「どうして白いものが好きなんだろう?」伊藤まさこさんがその答えを探すべく始まった「ほぼ日刊イトイ新聞」の人気連載が装いも新たに本になりました。新規に撮りおろした50の白い愛用品とそのストーリー、竹や漆、紙など「白」にこだわった職人さんを訪ねた旅での収穫・・・。締めはこの連載の提案者でもある糸井重里さんとの対談です。糸井さんは帯に「ぐるっとまわって、白に行き着く。またまたぐるっとまわって、また白になる。白は、伊藤まさこさんの故郷なんじゃない?」というコメントをくださいました。「白」をめぐるいくつもの想いと美がぎゅっと詰まった1冊です。
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野生の思考 / レヴィ=ストロース
¥576
「野生の思考」は日本に生きている フランスの人類学者クロード・レヴィストロースが1962年に上梓した『野生の思考』。北米大陸先住民の神話や儀礼などから人類の思考に普遍的な「構造」を発見し、20世紀の思想史を大きく転換する「構造主義」の先駆けとなった。この古典を通して、現代日本社会やそこに生きる我々の心性を見つめなおす。 判型 A5判 ページ数 116ページ
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13歳からのレイチェル・カーソン
¥1,760
私たちは、いまや分かれ道がいる。 20世紀の名著に挙げられ、いまも版を重ねる『沈黙の春』の出版60年を前に、化学物質や放射線による環境破壊を告発したカーソンの生涯を説き起こすとともに、『センス・オブ・ワンダー』などの著作を多角的に分析し、今も放つ未来へのメッセージを丁寧に伝える。 はじめに 1章◉若き日のカーソン―時代と生涯1 2章◉カーソンの活躍―時代と生涯2 3章◉『沈黙の春』が訴えたこと 4章◉『センス・オブ・ワンダー』に託した思い 5章◉文学者としての魅力 6章◉科学者のまなざし 7章◉未来のためにできること おわりに 判型 A5判 ページ数 182頁
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アルケミスト 夢を旅した少年
¥1,602
スペインの羊飼いの少年サンチャゴは、ある日ピラミッドのそばで宝物を見つける夢を見た。夢を追ってエジプトへわたった少年は、困難に遭いながらも旅を続け、砂漠で錬金術師の弟子となる。宝探しの旅はいつしか自己探求の旅に変わって……。 著者名 パウロ・コエーリョ 著 山川紘矢・亜希子訳 ページ数 四六判上製 208ページ
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ヲトメノイノリ / 石田千
¥1,980
ある強い願いを持ってピアノを始めた潮子、76歳。彼女のイノリは通じるのか。涙と笑いの表題作ほか、様々な年代の女性の生活と「祈り」を描き出す連作短編集。 判型 四六判 ページ数 224頁
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唄めぐり / 石田千
¥2,530
民謡はなぜ、人を元気にするのだろう……佐渡おけさ、木曾節、会津磐梯山、河内音頭、黒田節などの名曲から福島復興の祈りを込めた盆踊りまで、全国各地を訪ね歩いて歌う現場を生で体感。唄の名手たちと語らい、歌い継がれてきた歴史と変遷を繙きながら、根底に流れる人びとの情念をすくっていく滋味豊かな紀行エッセイ! 目次 秋田[秋田米とぎ唄] 蔵人の時計 香川[こんぴら船々] こんぴら、いまむかし 神奈川[ダンチョネ節、三崎甚句] 百人の断腸 沖縄[安里屋ゆんた] やいまのまやぐわーはミャヲミャヲと鳴く 青森[南部俵づみ唄] 三味線の渡る道 長野[木曾節] なかのりさんを探して 新潟[佐渡おけさ] 佐渡は居よいか住みよいか 富山[こきりこ] こきりこの秋、ででれこでん 徳島[三味線餅つき] うだつ見あげて 宮崎[刈干切り唄] 添い遂げる唄 岩手[げいび追分] 雪っこ唄っこ 群馬[草津節、草津湯もみ唄] 三度めの草津 熊本[牛深ハイヤ節] 船出は、ハイヤの風 宮城[大漁唄い込み] いのち湧く唄 広島[壬生花田植唄] ヤハーハーレー花田植 島根[安来節] 安来のお糸さん 鹿児島[綾はぶら節、今ぬ風雲節] とうとぅがなしの唄 大阪[河内音頭] 音頭の大河 北海道[ヤイサマネナ、江差追分] 川の神謡、海の追分 福岡[筑前今様「呑み取り槍」、黒田節] もののふの今様 三重[伊勢音頭] 安楽楽是者伊勢 山形[最上川舟唄、酒田甚句] 雪の細道舟下り 福島[会津磐梯山] 宝の山 東京[丸の内音頭、東京音頭] 夏の都のまんなかで 福島[あまちゃん音頭、新生相馬盆唄] 音頭の渦 あとがき 参考資料 判型 四六判 頁数 408ページ
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きなりの雲 / 石田千
¥660
大切な恋を失い、生きる気力さえなくしていたさみこ。ある時、アボカドの種の水栽培を始める。白い根が伸び、葉が出て……ここから、彼女の“蘇生の物語”が始まる。古びたアパートの個性的な住人たちや編み物教室の仲間たちとの交流。そして、仕事の編み物にうち込んでいくうちに、彼女の心の中に光が射し込み始める。静謐で美しい文章が、日常の中のかけがえのないものを描き出す。著者初の長編小説。第146回芥川賞候補作。 判型 A6 ページ数 240ページ
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100ものがたり / いしいしんじ
¥1,760
いしいさんが熊本の土地をめぐり、お話を集めて書いた『100ものがたり』 すべてのお話の舞台が熊本なので、住んだことのある人ならばきっと知っている場所が出てくるはず。もちろん知らない人にも楽しめます。 熊本城、江津湖、阿蘇、荒尾競馬場、八千代座……橙書店も舞台のひとつです。 主人公は黒くてだえん形の「くま」と、あじつけノリみたいな「くろ」。地震の大きな揺れで、でっぱったりへこんだりした、大きなギザギザのひびがある「くま」の前にまっくろの「くろ」が現われ、くまの怪我には、薬として『おはなし』が効くのだと言います。二人はお話を集める旅に出て……。 ちょっぴり怖くて、せつなくも楽しくもあり。さいごまで読めば、読む人にも効能がある再生の物語。人々は大昔から、怖いとき、悲しいとき、いつも物語を口承で語ってきました。それがいまでは本という形を持っています。 本を開いて、「くま」と「くろ」と一緒に旅をしてください。 1000冊限定、すべていしいしんじさんのサイン入りです。(サインは別紙となります) 「ここにおさめられた『おはなし』は、2021年に熊本市現代美術館でひらかれた『こわいな! 恐怖の美術館』のために書きました。99編を展示し、好きな1編を持って帰ってもらうのです。書いていくうちこれは、一冊の本をめぐる物語でもある、とわかりました。こうして一冊にまとまって、すべての『おはなし』が喜んでいます。本もです。(いしいしんじ)」
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星の王子さま
¥1,760
「おとなは,だれも,はじめは子どもだった.しかし,そのことを忘れずにいるおとなは,いくらもいない」――.サハラ砂漠に不時着した孤独な飛行士と,「ほんとうのこと」しか知りたがらない純粋な星の王子さまとのふれあいを描いた永遠の名作を,一九五三年以来,日本じゅうの読者を魅了してきた,内藤濯氏による歴史的名訳で. 体裁 文庫 ・ 222頁
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はてしない物語 / ミヒャエル・エンデ
¥3,146
10歳のバスチアンは本を読んでいた――ファンタージエン国は,正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前.その国を救うには,人間界から子どもを連れてくるほかない…….映画化された大長編ファンタジー. 体裁 菊判 ・ 上製 ・ 590頁
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俳画家 小松砂丘さんのこと / 牧野伊三夫
¥1,100
2018年9月にSAKE SHOP福光屋 丸の内店で行われた画家・牧野伊三夫さんの企画展開催に伴い刊行された書籍です。 タイトルとなった小松砂丘は明治時代に能登で生まれ、生涯を金沢で過ごした俳画家です。 牧野さんは6年前、金沢の酒蔵・福光屋の店頭で50年前に制作された「砂丘徳利」を偶然手にします。 その徳利に魅せられた牧野さんは砂丘の作品やゆかりの地を訪ねる金沢への旅に出ます。旅のエピソードとともに牧野さんならではの鋭い分析や批評を織り交ぜ、砂丘への思慕に溢れた文章と挿絵で綴られています。小松砂丘の魅力溢れる人物像が浮き彫りとなる一冊です。 サイズ 四六変判並製 ページ 64頁
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僕は、太陽をのむ / 牧野伊三夫
¥1,320
◎美術同人誌『四月と十月』を主宰し、本シリーズ「四月と十月文庫」の生みの親である画家・牧野伊三夫のはじめての画文集。 ◎画家・牧野伊三夫は第2回アトリエヌーボーコンペ日比野賞受賞。画業に傾注する傍ら、北九州市の情報誌『雲のうえ』、飛騨高山の魅力を伝えるフリーペーパー『飛騨』の編集にたずさわるなど幅広く精力的に活躍中である。 ◎エッセイは絵画や芸術、画家の旅、日々の暮らしなどを軽妙に温もりのある筆致で描く。素朴で力づよく生命感溢れる絵画、素描作品も豊富に収録。酒と銭湯をこの上なく愛し、少年絵描きの心をもち続ける画家・牧野伊三夫の詩のある画文集。 ◎跋文「あの頃のわれらは」 葛西薫(アートディレクター) ■本書より 「おお、小倉の街よ (ある雑誌に郷里について書いた詩)」 おお、小倉の街よ。 石飛、また工場の帰りに角打ちで一杯やっているのか。 丸くなった腹を自慢しているんだろう。 おまえは高校時代は野球部のエースだった。 丸刈りで、授業中は寝てばかりしていたな。 知っている人はいないだろう。 おお、小倉の街よ。 父さんは今日も、ぬか床をまぜているだろう。 サンショと赤唐辛子のきいた、 あの、きゅうりのぬか漬け。 母さんのなすびのみそ汁。 いつだって食べたい。 めしを腹一杯かきこみたい。 おお、小倉の街よ。 順二、教頭就任おめでとう。 いたずら坊主のおまえが、立派になったなぁ。 いたずら教頭なんて呼ばれないように気をつけろ。 『四月と十月』は今年で八年目だよ。 お互い、いくつになっても絵筆だけは手放すまいな。(以下略)
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橙書店にて / 田尻久子
¥902
町の小さな本屋に集う 〝旅の仲間〟たちの ショートストーリーズ 熊本の本屋店主が紡ぐお客さんとの36篇の物語 〈帯より〉 単行本未収録エッセイを増補した文庫版です。本屋であり、喫茶店であり、ギャラリーでもある、熊本の「橙書店」。編集者の大河さんに、「お客さんのこと書いてくださいよ、読んだ人が橙書店にいるような気持ちになる本を」と言われ、お客さんたちがつどう光景をなんとか言葉で書きあらわせないかと、日々営業するかたわら、ぽつりぽつりと書きました。石牟礼道子さんが亡くなった日「ただただ悼みたい」と訪れたひと。〝書くこと〟を焚きつけた渡辺京二さんの言葉。雑誌『アルテリ』に寄稿してくれたハンセン病患者「関さん」と交わした握手……。何を書き、何を書かないのかと常に悩みながら書きましたが、結局はお客さんたちに手紙を書くような気持ちで書けばよいのだなと思い至りました。本は書き終わっても、登場していただいた人々の生活や店の日常は日々更新され続け、今回三つのお話を増補し、文庫となりました。滝口悠生さんの解説もお楽しみください。 【目次】 1 まちの余白 路地裏で とんちさん 再会 読み返す 金木犀 緑の椅子 来し方の道を歩く 2 雨降りに本屋で 手紙はいいよ 常連さん 披露宴 Aさんのこと ママ おまけ されく 3 同じ月を見上げて 巡り合わせ バス停 透明なお客さん 遠いけど近くにいるひと 泣く女たち 常宿 とくとくとく 秘密の夜 街並み そらと満月 4 切手のない便り 小さきものたち きりん またたく 植木スイカと手紙 シールとドーナツ棒 握手 ヤッホー ゆうひとあさひ いつもの風景 5文庫版のために 旅の仲間 ハンさん 再訪 あとがき 文庫版あとがき 解説 滝口悠生
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窓辺のこと / 石田千
¥1,980
エッセイスト・小説家の石田千が共同通信に連載したテキストを中心にまとめたエッセイ集。日々のささやかなことや旅先で感じる独特の浮遊感などが綴られる。 気がつくと再開発に消えていたお茶漬け、おにぎり、漬物とお酒だけの名も無い飲み屋。五十歳の誕生日、歯医者の後、飲食は禁止の30分を待って作ったお好み焼きにマヨネーズで書いた「50」。ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのコンサートで初めて飲んで、その後ミントを買って自己流で作り始めたモヒート。そして旅先のポルトガルの海辺や街中で感じる、今はなき誰かの声…。 食事や買い物、お酒にお菓子作りなど、日々のルーティーンの一場面が、写真のように静かに浮かび上がるエッセイ集。挿絵は牧野伊三夫による。 サイズ 46判/ページ数 267p
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熊本かわりばんこ / 吉本由美・田尻久子
¥1,980
花と猫を愛する日々を綴った「熊本暮らし」随想集。 18 歳で上京、64 歳で帰郷した吉本由美さんが綴る熊本は、かつての記憶と未知の魅力が併存する街。他界した親から譲り受けた「実家」での庭造りや多くの猫との暮らし、新たな友人たちと展開するイベントや市政への参加などに、老いの問題をまじえて、リズム感とユーモア溢れる筆致で記す。 熊本で生まれ、市内で書店を営む田尻さんは最近、祖父母が暮らしたエリアに住まいを移した。子ども時代を過ごした山や池が残る地域での新しい暮らしを軸に、ほろ苦い思い出、保護猫たちとの出会い、季節の花々や近隣の人びととの触れ合いを、精緻かつ上質な描写で綴る。 互いが持つ友情や敬意によって「かわりばんこ」に紡がれたエッセイには、地方都市での暮らし(移住)や老後の生活、女性が積極的に参加するコミュニティづくり、潔い生き方の実践など、さまざまな示唆もある。エッセイ好きだけではなく、社会的な問題や女性の自立に関心のある層にも届けたい一冊。 【村上春樹さんお薦め】 *『熊本かわりばんこ』を読んでいると、「ひさしぶりにまた熊本に行きたいな」という気持ちにじわじわとなってきます。吉本さんの個人的ガイドで巡る熊本の街は、ことのほか素敵なところです。それから田尻さんの「橙書店」の白玉くんは元気にしているかなあ。 村上春樹
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伊藤まさこ / おいしい時間をあの人へ
¥1,760
2016年8月8日から2018年8月6日にかけて連載したAERAの人気連載「伊藤まさこ おいしい時間をあの人へ」が待望の書籍化。スタイリストの伊藤まさこさんが、厳選した季節ごとの手土産を紹介。「わたしの横浜土産」、「栗のお菓子」、「お腹がぽかぽかになる」などテーマも楽しいものばかり。贈るときのワンポイントレッスンもあり。 目次 春(かわいいおやつ;持ちよりのおすすめ) 夏(わたしの横浜土産;とびきりの朝食を ほか) 秋(秋といえば栗;小さなおくりもの ほか) 冬(地方のおいしいあれこれ;冬の定番おくりもの ほか) サイズ B6判/ページ数 205p
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作家主義 レオス・カラックス
¥1,200
2021年4月1日より公開されたレオス・カラックス監督作「アネット」。本書は「アネット」が公開された“2022”の現在と、「汚れた血」が公開された“1988”の過去を結ぶ。1988 年、「ヌーヴェル・バーグ・ヌーヴェル・バーグ元年。ゴダールの再来。フランス映画界がついに生んだ“恐るべき子供」との惹句で登場したレオス・カラックス。時はまさにヴィム・ヴェンダース、ジム・ジャームッシュらの新作が毎年公開された“アートシアターの時代”。「ボーイ・ミーツ・ガール」「汚れた血」という初期衝動によって突き動かされたような映画を撮り、「ポンヌフの恋人」という傑作によって圧倒的に当時のシネフィル少年少女の心をつかんだ。そして、10年ぶりとなる新作となったのが「アネット」。また事件性を秘めた問題作を世に出した。「1980年代アートシアターの時代が生んだ怪物こそがレオス・カラックス」とは、本書における映画監督・塩田明彦の弁。1980年代のアートシアターの空気を知る曽我部恵一、川村元気、行定勲、野村佐紀子らが、レオス・カラックスを、そして、「アネット」を語る。そして、相田冬二、月永理絵による全作品レビューも掲載。それぞれの人の中に、それぞれの時代のレオス・カラックスがおり、それは今も生き続けている。 目次 アートシアター時代1988 レオス・カラックス登場の衝撃 「汚れた血」との出逢い。すべてがそこにあった。 曽我部恵一 メタフィクションにすることで、自画像ではないよ、としたのか。 川村元気 ピエールはカラックスそのもの。全部、自分のこととして撮った。 行定勲 COLUMN 1980年代、アートシアター時代を席巻した“色”と、 カラックスの映像 高橋周平 カラックスの映画以上にカラックスその人に魅力がある。 井之脇海 アレックスの場所に、私はいまもそこにいるんです。 野村佐紀子 レオス・カラックス レビュー 「ボーイ・ミーツ・ガール」 「汚れた血」 「ポンヌフの恋人」 「ポーラⅩ」 「メルド」 「ホーリー・モーターズ」 「アネット」 すべてのカラックス作品は、失敗である。 塩田明彦 カラックスのイリュージョン。 横浜聡子 アートシアター時代2022 もう一度、作家で映画を観よう 「レオス・カラックス」論 相田冬二 (2022年・A PEOPLE)
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【nice things.】issue.68
¥1,760
「扉を開けたいお店」 nice things.で最も長く最も多く特集してきた企画です。この企画を始めたときには、いつか取材先が尽きるのでは、という懸念もありました。でも実際には、日本のあちらこちらに「扉を開けたいお店」はたくさんあります。また生まれています。この企画で私たちが大切にしていることは、「ひとの気配」です。そのお店の扉は「普段の自分の世界」から「誰かの世界」へ誘ってくれます。
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センス・オブ・ワンダー / レイチェル・カーソン
¥1,980
壊れようとしている世界を生き延びるために。若き俊英が、環境学の先駆者による世界的ベストセラーを訳し下ろし、同時にその未完の作品を今京都から書き継ぐ
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野生の思考 / レヴィ=ストロース
¥5,280
野生の思考La Pensee sauvageは、1960年代に始まったいわゆる構造主義ブームの 発火点となり、フランスにおける戦後思想史最大の転換をひきおこした著作である。 Sauvage(野蛮人)は、西欧文化の偏見の凝集ともいえる用語である。しかし 植物に使えば「野生の」という意味になり、悪条件に屈せぬたくましさを暗示する。 著者は、人類学のデータの広い渉猟とその科学的検討をつうじて未開人観にコペルニクス 的転換を与えsauvageの両義性を利用してそれを表現する。 野生の思考とは未開野蛮の思考ではない。 野生状態の思考は古今遠近を問わずすべての人間の精神のうちに花咲いている。 文字のない社会、機械を用いぬ社会のうちにとくに、その実例を豊かに見出すことができる。 しかしそれはいわゆる文明社会にも見出され、とりわけ日常思考の分野に重要な役割を果たす。 野生の思考には無秩序も混乱もないのである。 しばしば人を驚嘆させるほどの微細さ・精密さをもった観察に始まって、それが分析・区別・分類・ 連結・対比……とつづく。自然のつくり出した動植鉱物の無数の形態と同じように、 人間のつくった神話・儀礼・親族組織などの文化現象は、野生の思考のはたらきとして特徴的なのである。 この新しい人類学Anthropologieへの寄与が同時に、人間学Anthropologieの革命 である点に本書の独創的意味があり、また著者の神話論序説をなすものである。 著者は1959年以来、コレージュ・ド・フランス社会人類学の教授である。
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モモ / ミヒャエル・エンデ
¥1,870
時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語 時間に追われ,人間本来の生き方を忘れてしまっている現代の人々に,風変りな少女モモが時間の真の意味を気づかせます.
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これはわたしの物語 / 田尻久子
¥1,925
熊本で小さな本屋兼喫茶店を営んでいる。 珈琲をいれ、お客さんに本をすすめる。 そして時折、新聞や雑誌に書評を書く。 店での会話も書評もやっていることは変わらない。 さて今晩も、読んでくれる人を思い浮かべて原稿書きだ――。 熊本の「橙書店」店主、田尻久子氏による初めての書評エッセイ集。 西日本新聞書評連載など新聞・雑誌書評(72篇)のほか、本と本屋をめぐるエッセイ(雑誌掲載文、書き下ろしエッセイ・読書日記など12篇)を併せて収録。 エッセイでは、10代の頃の読書、記憶の本棚、「年を重ねた者は若い人たちへ何かしらの義務がある」と50歳を過ぎて気づかせてくれた熊本の大先輩の言葉などを綴る。 出会った本を自らの糧として読み、思いをわかちあえる誰かへと手わたす。本屋店主の日々の営みから立ち上がる体験的書評エッセイ集。
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ギリシャ語の時間 / ハン・ガン
¥1,980
SOLD OUT
ある日突然言葉を話せなくなった女。 すこしずつ視力を失っていく男。 女は失われた言葉を取り戻すため 古典ギリシャ語を習い始める。 ギリシャ語講師の男は 彼女の ”沈黙” に関心をよせていく。 ふたりの出会いと対話を通じて、 人間が失った本質とは何かを問いかける。 ★『菜食主義者』でアジア人作家として初めて英国のブッカー国際賞を受賞したハン・ガンの長編小説 ★「この本は、生きていくということに対する、私の最も明るい答え」――ハン・ガン